郵便局窓口社員の営業
就職する前までは切手やはがきを売ったり、郵便物の差し出しや事務仕事を行うだけだと思っていた。(単に勉強不足)
入社してみると上記+強い営業の会社だった。
局員以外が郵便局のホームページや転職口コミサイト、現職や退職された方のつぶやきを参考にしても配達(外務・内務)、窓口、渉外等所属によっても違うので、自分の所属している普通の街中にある郵便局での窓口社員の営業について書こうと思う。
窓口社員の業務は主に郵便・貯金・保険の3つがある。それぞれに分類して記す。
ノルマの数字に関しては局の人数や事情により異なるので当局のものを記したり、記載がないものある。
*郵便
・郵便物や切手等の売り上げ
これらはそれほど言われず、普段通り業務を行えば良い。
・カタログ販売等の物販
お正月やバレンタインデー等と言ったイベント、ドリンクやお花等のものの特集、月に一度食べ物や花が届く頒布会と言ったさまざまなカタログがある。
カタログ全てに言えることだが、ほぼ定価に加えゆうパックの送料が加わっているため高く感じる。店やネットで買った方が安いし、届けてくれるかもしれない。
カタログで特に厳しいのは頒布会で、先述の通り一年単位で契約し、物が届く。最低6個からできるが、12個で1件のカウント(6個の場合は0.5件)を1人13件のノルマが当局にはある。
一番買ってくれる層は高齢者だが、届く食品の量が多くて更に足が早いものが多く、食べきれないと何年やめる人がいる。若者も高いので買わない。そうなると社員の自爆で、継続会員の半数以上が社員やその身内だったりする。既存客へのお願い営業が多く、新規はほぼない。
・年賀状とかもめーる
郵便局の営業でよく聞くハガキ類。これらの郵便はがきを扱っている会社が他にはないのに関わらず何千枚、何万枚ものノルマを課してくる。メールやラインが普及してはがきの購入枚数も減っているのに何年上がるノルマ。自爆したり、親族に売ったりする社員も存在する。
年賀状ノルマが廃止されたと去年発表があったが、完全になくなっておらず、自局とその周辺では枚数でカウントでなく、販売期間中の郵便売上金額がノルマとしてあった。(販売枚数も一応カウントしていた。)
・後納郵便の新規契約の紹介
一昨年一度だけ局で2件紹介しろというのがあった。郵便物の差出が多い客に対して、料金後払いの後納契約を結ぶというもの。日本郵便の後納担当者に後納の話を聞きたいという客がいるという連絡をするだけである。
*貯金
・投資信託
当局は投資信託を売ることはできない紹介局である。
そのため郵便局がどの様な投資信託の商品を販売しているか知らないのに勧誘を行い、販売局に紹介をしなければならない。
投資信託のための口座を開いて1ポイント、購入金額に応じてポイントと言ったポイント制ノルマである。
紹介局では購入できず、証券外務員の資格しか持たない商品の説明もできない社員がニーズ喚起をしたところで客が買うか?といったところである。
・年金の受け取り口座
年金を新たに受け取る人や他行から変えて郵便局で受け取る様にする人を増やしていく。
これも件数でノルマがある。お願い営業が強い。
※貯金は今年度から定額・定期貯金の預金ノルマがなくなりました。
*保険
かんぽ生命保険の募集。これが一番厳しい。正直保険のノルマさえこなし、貢献していれば他はほとんど文句は言われないレベルである。来局社員をメインに声かけを行うが、最近は既契約がある客に対しての営業が多くなっている。何かあるたびに理由をつけてアポを取ろうとするので、また?と言われたり、営業と見抜く人も多い。
他社よりも何歩も商品が遅れており、約2年半ほど前に外来の手術や入院初期保険金に対応、今年度より先進医療特約が出始めたら程である。
かんぽは貯蓄性が高い商品の為、保険料が高い。貯蓄性が高いことに関してはそれを良いととる人もいると思う。しかし、今と違い昔は金利もよく、保険で掛け捨てにならずに更に多くもらえていたということもあり、損すると言って去る客も多い。生きている間は増やすはともかく、貯めるだけならたしかに貯金で十分と思っても仕方がない。
かんぽの学資保険は元本割れをする。契約者が亡くなった時の学資金の保障はあるが、他の保険会社には元本割れをせずに保障もある商品が存在する為、かんぽの学資保険に加入する理由がわからない。
*その他
かんぽにガンの保障がつかないのはこれがあるからかもしれない。最近日本郵政がアフラックに出資したのでこれからノルマが増えるだろう。
基本的にはかんぽの営業と同じである。これもキツい。
・みまもりサービス
高齢者の状態確認等を郵便局員が行い、それをその家族に報告するサービス。
iPadで質問や会話を行い、写真を撮って報告する。
保有件数2件がいるとかなんとかでほとんどの局は局長の自爆でないだろうか。それほど新規で受け付けているところを見たことがない。誰がやるのだろうか。
長かったが以上である。
郵便局の窓口業務に関心のある就活予定のある人は参考になれば嬉しい。
ちなみに自分は、営業が苦手でできず、転職予定である。